常夏の国タイには、冬がない!
日本から飛行機でおよそ6時間、タイの玄関口として、昔はドンムアン国際空港、いまは大半の便がスワンナプーム国際空港に到着します。
とくに、ドンムアン空港がバンコク唯一の国際空港だった時代は、タラップからバスに乗り、空港ビルに入ることが多く、飛行機から降り立つと東南アジアの南国独特の熱気と匂いに包まれたものでした。
タイのバンコクは極端に言えば、一年中Tシャツとジーンズで過ごせるほどの陽気で、冬期に当たる12月~2月の早朝でも気温が20度を下回ることはほとんどありません。
雪景色は訪日タイ人のロマンであり憧れ
タイ経済の好調が続き、さらにはビザなしで日本へ観光旅行できるようになって、日本を訪れるタイ人はこの間、明らかに増加傾向にあります。
とくに、Tシャツのような薄着で通年暮らせるタイ人の間では、タイ北部の山地でも巡り合うことのほとんどない、降雪や雪景色を体験することは、ひとつのロマンであり憧れでもあるのです。
実際、2年ほど前の冬に、観光旅行で日本を訪れた知り合いのタイ人ファミリーは、関西国際空港から日本へ入るなり、その足で飛騨高山から白川郷を回り、ロマンチックかつ伝統的な日本の雪景色を堪能していました。
常夏のタイに暮らすタイ人と防寒着
近年、知り合いのタイ人ファミリーばかりでなく、多くのタイ人旅行者が日本を訪れ、日本の冬景色を楽しんだり、長野や新潟、北海道でウィンタースポーツに興じるという話はよく耳にします。
私は最近よく、スワンナプーム国際空港とBTSパヤタイ駅を結ぶエアポートリンクの中間駅ラームカムヘン駅そばのホテルを利用することが多いのですが、駅に向かうコンコースでハタと目にし、撮影したのが冒頭のウィンドウ写真です。
まさに防寒着、冬用コートのレンタルショップで、タイ人の知り合いのファミリーをはじめとするタイ人旅行者が、日本の厳寒の冬にどのように備えていたか、納得させられたように思いました。
もちろん、すべての冬場の訪日タイ人が、一週間単位などで借りられるこうしたレンタルコートショップを利用しているわけではないでしょうが、ここにひとつ商売人の逞しさを見たような気がしたものです。
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