11)バンコク郊外で、巨大象に出会えるミュージアム




チャオプラヤー河口、パックナームの観光スポット

パックナームは、タイ語で河口を意味します。バンコク都の南隣、チャオプラヤー川に沿ったサムットプラカーン県のパックナームというと、昔はトヨタなどタイに進出する外資工場があるくらいで、目立った建物もありませんでした。

かつては、スクムヴィット通りから運賃3バーツのノンエアコン25番赤バスに乗って、パックナームまで出かけて行ったものです。とくに、目的があるわけではなく、雑踏から逃れ一日のんびり過ごすためでした。

そんなパックナーム近くに巨大象に出会えるミュージアムがあると知って、2年前(2017年)にエラワンミュージアムに出かけてみました。最寄り駅は、BTSスクムヴィット線終点のサムローン駅(当時)です。

パックナーム一帯がスワンナプーム新国際空港に近くその利便性が期待されているのでしょう。BTSスクムヴィット線は将来、サムローン駅からさらに南進しケーハ駅までの延伸計画があるようです。

エラワンミュージアムでは、天に届くような巨象が歓迎

サムローン駅からタクシーに乗り、しばくら進むと前方に巨大な象が姿を現わします。巨象の像の下に広がるのが、タイ人ばかりでなく最近は外国人観光客にも人気のエラワンミュージアムです。

園内に入ると何よりも、天に向かい雄叫びをあげるようにしてそびえ立つ巨大な象の姿に圧倒されます。3つの頭をもつ象の重量は250トンで高さは29メートル、台座になっているホールの建物も含めると高さは45メートル近くになるといいます。

ドームの中のホールでは、仏教やヒンドゥー教さらにはキリスト教の様式美を併せ持つ装飾に、誰もが目を奪われるにちがいありません。

創立者が所蔵する仏像や骨董品などの古美術コレクションの数々も、見応え十分。たくさんの象が空間を埋める庭園も、異空間の味わいを醸し出しています。

創立者が所蔵する仏像や骨董品などの古美術コレクションの数々も、見応え十分。たくさんの象が空間を埋める庭園も、異空間の味わいを醸し出しています。




「エラワン」とは、タイ人に身近な心の拠り所

一般的に、タイ語で象をチャーンと言いますが、エラワンミュージアムにある「エラワン」も象を意味します。タイでは家を建てるに際し、庭先に祠をつくります。エラワンと呼び、これをパワースポットと見なします。

バンコクのスクムビィット通りとラーチャダムリ通りが交わる角地には、タイ人に親しまれているエラワン廟があります。通りがかりの人から大通りを走るバスの車中のタイ人まで、手を合わせるパワースポット。財力に恵まれると信じられています。

2016年にそのエラワン廟で、悲劇的な事件が起こりました。外国のテロリストが廟内で爆弾を仕掛け、タイ人をはじめ海外からの旅行者に多大な被害を及ぼした事件は、まだ記憶に新しいところです。

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